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2012年6月10日 (日)

2012 OSJ奥久慈トレイル50K レポート

またしてもキツいトレイルレース2012 OSJ奥久慈トレイル50Kにエントリー。

UTMFを仕事の都合でDNSしてしまっただけに楽しみにしていたのだが…やはり過酷さでは国内屈指のこのレース。タダでは済まされなかった。


≪スタート前≫
今では国内レース参加は珍しい、"世界の鏑木"選手の挨拶からスタート。


≪スタート~第一関門:~11km≫
今回はチームメンバー3人と参加。チーム2名はトレイルランレース歴は1年くらいで、30km以上のレース経験は無い。この奥久慈のタフさを知らない無謀なチャレンジャーである。


今回からこれまでと逆走するようなコースレイアウトに変更になった。それによって、スタートして直ぐに袋田の滝を経由するコースとなった。


前回最後に苦しめられた月居山が今回最初の山となる。これが果たしてレースにどんな影響を与えるのだろうか?それはゴールするまではわからない。

月居山を過ぎてから、スタートしてからしばらくして繰り返されるアップダウンで体調不良と軽い脱水症状となり、殆ど走れない状態になってしまい、完全にリタイアするつもりで持方の第一関門まで到達。第一関門で40分ほどベンチで寝ていた時、リタイアするか?続行するか?頭の中で葛藤。目を覚ますと前を向いて走るランナーが続々と通り過ぎる。みんなまだ諦めていない。とりあえずダメだと思うところまで進もう。ベンチから起き上がり、この先の第二関門までの14kmにとても恐怖を感じながら、食べ物を受け付けない胃にエナジーバーを無理やり押しこみながら進んだ。(防寒用にポンチョを貸していただいたボランティアの方、ありがとうございました)

(この後、カメラのSDカードのメモリーが無くなってしまい撮影できず)


≪第一関門~第二関門:~25km≫
この日は朝から天気が良く、雨予報は外れたかな?と楽観していたら、湯沢峡のエイドの後、鎖場とトレイルが交錯する奥久慈トレイルの核心部ともいうべき篭岩を過ぎた付近で強い雨が降って来てしまい、トレイルは徐々にドロドロとなり、まだフラフラした自分の足取りと相まってスリップを連発。第一で押し返したはずのリタイアの文字が再び浮かんできて、もう第二関門でリタイアする気満々で進んだ。第二関門のゲートがある竜神大橋が見えて来て、最後の力を振り絞って走れる所は走って進むと、制限時間残り4分で関門を通過してしまった。実は2回目のレースであった事もあり、まさか関門時間に迫る位になるとは思っていなかったので、関門時間を記憶していなかった。

ギリギリ関門を通過できたが、体調次第ではリタイアするかどうか体の具合を見つつ水分補給等をしていたら、スイーパーから走行続行の意思を確認する点呼が始まった。自分の後に通過したランナーは2,3人だったと記憶している。「行きますっ」と手を挙げると、主催のタッキーが、おいおいマジでこれから行くのかよ?って顔で「え?行くの?」と訊いて来た。そして、出発前にトイレに行った時に、既に優勝してゴールして休んでいた鏑木選手とバッタリと会ってしまった(第二関門とゴールは同じ場所)。最初、「あれ?」(なんでこんな早い時間にここにいるの?)という顔をされ、「いえ、今関門通過したばかりです。ビリかもしれないですが、ゴールします!」と宣言してしまったが、これで気持ちのスイッチが入った。


≪第二関門~第三関門:~44km≫
時間は13時過ぎ。この区間は幸いな事にロードと林道で走りやすいのだが、雨雲は去りカンカン照りの空が広がり、木陰はなく太陽が脱水気味の身体を鞭打つ。雨の次は暑さか…ここからならまだ関門には戻れる。と、ふっ切ったはずのリタイアしたい気持ちが再び復活。しかし、集落の私設エイドが続き、頭に水をかけてもらい、麦茶をいただくと前に進もうという気力が湧いてきたが、背後に迫るスイーパーの気配は消えていない。そして、暑いロードを進んでこの区間の1/3くらいにある東金砂山神社に来ると、再びタッキーが出現。「こんな所でまた会った!」と(がんばるねぇ~的なニュアンスで)。そして「この先の林道を歩かなければ間に合う」と背後から教えてくれた。距離残り11kmで1時間半を切っていた。今のコンディションなら不可能だ。しかし、第三関門を自分のゴールとしよう。そこまでやりきって終わろう。そう思い、東金砂山神社の階段を上がって境内の鐘を鳴らして関門に間に合う事を祈願して林道へ進んだ。

林道は脚が終わったのか?もう間に合わないと諦めたのか?歩いている人が殆どだった。関門まであと1時間。残り何キロからわからないが周囲はザ・山中というくらい関門の気配は全くない中で、前方に腰高で颯爽と走るランナーを発見した。そのランナーをペーサーにして進む事にした。彼が諦めていないならまだ間に合うのかもしれない。その可能性に賭けてみた。残り30分。ようやくトレイルが終わり、下りのアスファルトのロードになったが、標高は高くまだ関門の気配は全くない。勝手にペーサーにしていたランナーに数mまで接近すると、自分と同じチームメンバーだった。それすらも分からないくらい、意識が朦朧としていたのだとその時気がついた。

残り20分。チームメンバーと共に関門を目指す。国道の前後に関門は見えない。コースを間違ったのか?と不安になっていると、遠くに立ち並ぶフラッグが見えた。そして、その横に停まっているのは路線バスと思っていたバスはそうではなく収容バスだった。ここまで来たら収容バスには乗らねえ!制限時間10分前に第三関門を通過。


≪第三関門~予備関門:~50km≫
関門を通過するも、今度は予備関門までの制限時間は容赦なく迫る。ゆっくりする間もなくメンバーと共に予備関門を目指す。予備関門まではほぼアスファルトのロードだけで本来なら走りやすいはずなのだが、今度はメンバーの様子がおかしくなる。先ほどの林道で脚を使い果たし走れなくなってしまったのだ。先の林道では彼をペーサーにしていたおかげで関門に間に合ったのだから、今度は自分がペーサーになろうと決めた。しかし、歩いては間に合わない距離と時間。あの電柱まで走ろうと小さい目標を示して、歩きと走りを混ぜながら進んだ。そして制限時間15分前に予備関門を通過。


≪予備関門~ゴール:~58km≫
ライト所持確認のチェックを受け、先に進む。ここからは下り基調のトレイルとなり、同メンバーの調子も回復。残り4kmを約1時間で行けばよい。気持ちはぐっと楽になった。トレイルは暗くなりかけていたが、ライトを使用せず再び第二関門で通ったダムのロードに降り立ち、しばらくジョグで進むと竜神大橋が見えてきた。宣言通り、ビリに近い順位でなんとか戻って来られた。そして、チームメンバーと手をつないで共にゴール!待っていてくれたメンバーと完走を喜びあい、奥久慈トレイル50Kを時間内完走で終える事が出来た。


≪レースを終えて≫
リザルトを見ると、完走者の中で第二関門通過者のタイムでは最遅のタイムであった。スイーパーにマークされるのは当然なわけだ。タイムは第二回目に参加した時より3時間もオーバーしてしまったが、何度も湧きあがる「リタイアしたい」という気持ちをねじ伏せ、地元の方々の応援に励まされ、そして最後は諦めの悪い(笑)チームメンバーと偶然会えたことで、チームワークによってゴールできた事で、これまでのレース歴の中で味わった事がない新たな感覚のゴールだった。


≪今回試したギアたち≫
今回3つのギアを試したので、今後レポートしていく。
Img_5603


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コメント

完走おめでとうございます。
読んでいて私自身のモチベーションになりました。
次回はどこでお会いできるのか、
またどこかのレースでお会い出来ることを楽しみにしています。

投稿: ジョニー | 2012年6月26日 (火) 10時51分

>ジョニーさん
お役に立てて何よりです。
諦めたくなったら20分考えよう、という先達ランナーの教えに従いました。今回は40分かかりましたが。
次の大会は八ヶ岳スーパー100です。
ハセツネは応援で参加します。
(PEAKS見ました!)

投稿: ランブラー | 2012年7月11日 (水) 17時19分

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