16th 日本山岳耐久レース (第3関門~ゴール)

(左端○=第3関門/長尾平(58km)、中央○=日の出山(60km)、右端○=金比羅尾根(65km))
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【第3関門~ゴール】(58km地点~71.5km)
◎目標区間タイム:2:00
●実際区間タイム:1:35:27
◎目標完走タイム:14時間台
●実際完走タイム: 13:10:56 (365位/1766人)
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第3関門で少々立ち止まり、
最後のジェルフラスクを入れ替える。
タイムを見ると、0時35分。
ここ長尾平(58km地点)からゴールまで約13km。
もし、1時間25分以内で走りきれば12時間台でゴールできる。
自分の今の走力と、ここ58km地点まで走ってきた体では
1時間25分以内でゴールに辿りつけるとはとても思えなかった。
13時間台のどこまで詰められるだろうか?
やれるところまでやってみようと思った。
この第3関門の長尾平(58km)から日の出山(60km)までのコースは
先月の夜間走行練習会で屈辱を味わったコースだ。
その時失速した自分は他の参加者とは別に、1人巻き道に行かされた
という苦い思い出がある。
あれから1ヶ月経ち、その時の自分にリベンジ!
御岳山の神社の階段を下りて、土産屋通りを通過。
再び暗いトレイルになる。
ハセツネの終わりまであと約10kmという終末効果もあるのだろうが、
前回は脚がヘロヘロで走れなかった多少の勾配も全部走ることができた。
そして、日の出山の長い木階段に到着。
ここも走って…といきたいところだが、もう階段を走る脚は残っておらず、
ポールに体重をかけて一段一段階段を上がり、
日の出山山頂(60km地点)に到着。
眼下に武蔵五日市~都心への夜景が広がる。
第1関門からここ60km地点の38kmの間、常時手に持っていた
自作トレッキングポールはここでお役目終了。
満足行く耐久テストはできなかったが、よく折れずにがんばってくれた。
日の出山山頂にはスタッフが2名ほど。
競技者も2名ほどしかおらず、大会がおこなわれているとは思えないほど
シーン…と静まり返っていて、ボーッと耳を掠める静かな風の音が聞こえるほどだった。
名物の夜景をゆっくり楽しみたいところだったが、
夜景を横目に、東屋でポールを収納し、
パックから、ハンディライト(GENTOS(閃)SG-305 )を取り出した。
今回初めてハンディライトを点灯。
ハンディライトには霧対策用に、mini MAGLITE 2AA アクセサリーパックの
カラーレンズを流用してヘッド内部に装着していた。

今回は天候に恵まれ、霧が発生していないのでヘッドを分解し、
カラーレンズを取り出して再び組み立てていると、
先に追い抜いた数名に抜かされてしまった。
ちょっとした停滞でもすぐに追いつかれてしまう。
(中央○=金比羅尾根(65km)、右から2つ目○=あと5km看板、右端○=ゴール(71.5km))
第1関門から第3関門先の日の出山までの間手に持っていた
ポールが消え、肩甲骨を思いっきり使って腕を振れるようになり、
そのリフレッシュ効果もあって、快調に飛ばせた。
先ほど東屋で抜かれた人達を再び抜き返した。
しばらくポールを持って走っていたのが、手からポールが
消えたことで、腕や肩甲骨をしっかり振る走り方が
できていなかったことに気がつく。
ポールは脚の筋肉の温存もできるメリットがあるかわりに、
腕振りができない分、走行ペースが落ちるというリスクもある。
特にハセツネなど狭いシングルトラックだと後方に気を使わなければ
ならず、ポールを持っていると思いっきり腕を振ることができない
場面も多々ある。ポールの使い方はまだ研究の余地がある。
麻生山を過ぎて金比羅尾根(65km地点)に到達。
あとはこの尾根道を下ればゴールに到着する。
心拍数はもう見る必要は無い。特別な作戦も無い。
走れる力があるならば、全力で走るだけ。
ゴールで余力を残すほどその分悔いが残る。
ここでも先に見える人もほとんど歩いているか、
ゆっくり走っているという人ばかり。
形振り構わずゼーハーゼーハーという大きな呼吸の音で、
走っていたので、先行く人達がそれを聞いて道を譲ってくれる。
金比羅尾根の後半にある、「あと5km」という看板が見える。
その看板の横で座り込んでいる人がいる。
あと5kmなのに…。
このレースの過酷さを象徴している光景だった。
間もなく森が開けてきて、金比羅神社に到着。
ゴール前の校舎のシルエットがわかるくらいに、武蔵五日市の夜景が
間近に迫った。
地面がアスファルトに変わり、坂道の衝撃が脚に痛く響くが、
ペースを落とさず走る。
ゴール手前の住宅街に降り立ち、赤い誘導灯が振られ誘導される。
前後には人がいなく、自分の為だけに振ってもらえている
ような贅沢な気分を味わう。
そしてラストのストレートを全力でダッシュし、
ゴールゲートを通過!
13時間10分55秒
ゴールプレートを踏み、通過音が鳴った。
昨年、応援していた時にとても感動したので、
今度は出る側で感動を味わいたい、と思って出場をしたのだが、
思ったほどの感動は無く、案外アッサリとしていた。
昨年観ている側だった時の方が感動が大きかったように思う。
スタート時にバラバラに散らばったパズルのピース(行動・装備計画)が
71.5kmが近づくにつれ、徐々に嵌っていき、
ゴールした瞬間に全部が嵌った(実証)ような、
そんなスッキリした感覚を味わい、71.5kmの行程を終了した。
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◎第3関門~ゴールまでの消費物
【補給食】
Carbo Shotz(ベリー) 2個
【サプリ系】
VESPA HYPER 1包
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(16th 日本山岳耐久レース・レポート おわり)
「71.5kmの先に見えたもの。」
あれから2週間がたち、ハセツネとは自分にとって
何だったのだろうか?と、ようやく冷静に考えられるようになった。
今年からハセツネ完走を目標にトレイルランをはじめ、
トレイルランに明け暮れた年だった。(まだ2008年は終わってないが)
みんなのハイキング日記を羨ましく眺めつつ、
休みの日はトレーニングの予定を入れた。
しかし、このまま活動場所をトレイルランに移行するつもりはなく、
基本はハイキング(山歩き)が主な活動場所だと思っている。
トレイルランをする事で一番得したのは、
上り道をいかに楽して上るか?
というテクニックを知った事だった。
皮肉な事に、トレイルランを始める前は、静かな山をうるさく走りまわっていて、
正直"よろしく思っていなかった"トレイルランナーからその方法を学んだ。
(まさか自分がその逆の立ち場になるとは思いもよらなかったが…)
しかし、学んだだけでは劇的に効果が上がるわけではなく、
実際に山を走ることで、徐々にコツを掴んでいった。
4月のトレイルランデビュー戦の青梅高水のときは、
走るときは腰が落ちていたが、
今では腰を上げて走れるようになった。
山を走ることで体幹が鍛えられたのだと思う。
これは走りだけではなく、歩き方にも良い影響を及ぼしている。
これらは山を長く歩いていれば、自然と身につくのかもしれないが、
山歩きもはじめて2年の新参者の自分には、
トレイルランをすることで、そういった体力と技術を短期間で
習得できたと思っている。
「体が基本」
当たり前の事なのだが、その本当の意味をわかっていなかった。
その基本をトレイルランをはじめた事で気付かせてもらった。
しかし、十分な技術や体力を習得したわけでは無い。
まだまだレベルは未熟だと思っている。
より楽に山を歩くために、そしてより山を楽しむために、
今後も走り続けていきたいと思う。
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